大阪の珍寺「全興寺」恐怖の地獄堂体験
大阪は平野区の中央に位置し、関西の珍寺ベスト3に選ばれる「全興寺(せんこうじ)」
珍スポット好きの方にはかなり人気らしく、いろんな方が来られるようです。
この寺は、今から1400年前に聖徳太子が平野の野中の地に薬師如来の像を安置する為に
「薬師堂」を建立され、そこからしだいに町づくりが広がっていきました。
この由緒正しい「全興寺」こそが「平野」発祥の地とも言われております。
一見普通のお寺の様ですが、一歩境内に入れば地獄体験が出来るユニークな寺院!
世にも恐ろしい閻魔大王が待ち構える「地獄堂」と
曼荼羅(まんだら)に座って瞑想すると極楽が味わえるという「ほとけのくに」があり
地獄と極楽が同時に体感できる「関西の珍百景スポット」
期待と不安を胸に 早速、全興寺を体験してみたいと思います。
商店街のアーケードに面した入口。
赤ちょうちんが沢山飾られ何か起こりそうな雰囲気をかもし出しています。
ネパールより両国の友好のシンボルとして送られたマニ車(経車)が並んでいます。
マニ車の中にはお経が収められていて、手でまわすと、
お経を一巻お唱えするのと同じ効果があると言われています。
本堂は建て替えられて400年の歴史があり本尊の木造薬師如来坐像は
平安時代中期につくられ大阪市指定文化財に認定されているそうです。
それではいざ地獄堂へ!
自分が極楽行きか地獄度行きをチェックできます。
正直に質問(10問)に答えていくと、あなたが死後、しあわせな極楽に行けるか、
暗くておそろしい地獄に行くのかがわかります
閻魔大王はまさに地獄界の象徴!
地獄堂の正面には、死後の世界にいるとされる閻魔大王が座し、
迫力ある鬼達や地獄の裁判員が両サイドからにらみをきかせています。
10人の裁判官の前で裁きを受けるので嘘をていても通用しません。
そして、この真ん中のドラを打つと右側の鏡に、恐ろしい地獄絵図が流れます。
この鏡、浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ)と言われ、
亡者が善い人か悪い人かが映し出される真実の鏡みたいです。
嘘をついてもすぐ分かり、舌を抜かれてしまうのでご注意を!
※ただし、ここで流れる映像はかなり迫力があり怖いです。
大人でも気が重くなるのであしからず!
実際に地獄の釜の音が聞こえるとの事で早速頭を入れてみました。
どんな音が聞こえるかは実際に体験してみて下さい。
つぎは「ほとけのくに」を紹介します。
地獄堂を出て奥へ進んでいくと「ほとけのくに」と書かれた
地下に通じる階段があらわれます。
階段の手すりには八十八か所の霊場の砂が入っています。
一度に八十八か所めぐりをしてる感じです。
階段を降りて行くと151体の石仏に囲まれ、中央にはステンドグラスの曼荼羅があります。
ここは、水琴窟(すいきんくつ)という、地中の空洞の中に落下する水滴音が反響して
聞こえる仕組みになっており、なんとも安らぐ空間となっております。
靴を脱いで曼荼羅の中央に座り、しばし水滴の音色に耳を傾けながら瞑想すると
来訪者に仏の境地を開いてくれるそうです。
地獄堂とは一変した清らかな空間に心が浄化される事でしょう!
※地獄堂についてご住職様にいろいろお話を伺いました。
もともと江戸中期からこのお寺には閻魔像がありましたが見学するだけの地獄堂でした。
毎年の地蔵盆などで集まった近所の子供たちに紙芝居で地獄の話をすると、
子供たちは真剣な眼差しでご住職の話に夢中になっていたそうです。
そこでもっと多くの方に閻魔大王を通して、人の善悪や命の大切さを伝える為に
体験型の地獄堂を平成元年につくり変えられました。
この先駆的な発想と行動により30年以上たった今では、
テレビや新聞で紹介されるだけではなく、インターネットやSNSを通して
全国各地に広がり珍スポットとして海外からの観光客も年々増加しているそうです。
ご住職様は現代薄れつつある(人の善悪や・命の大切さ)を映像や音声を用いた
新しい地獄堂によって子供の心に分かりやすく表現したとの事でした。
「全興寺」そこは訪れる全ての人を楽しませてくれる不思議な世界観を持ったお寺でした。
時には、閻魔大王様の声に耳をかたむけ、自身を見つめの直すのも良いのではないでしょうか。
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