お酒のまめ知識 第一弾
近畿でもようやく梅雨入りになり鬱陶しい季節がやってきましたね。
また、暑くなってきましたのでビールのおいしい季節もやってきました。
今回はお酒に関する事をご紹介します。
日本で販売されているお酒は、主に3種類に分けられます。
『醸造酒』・『蒸留酒』・『混成酒』です。
醸造酒(じょうぞうしゅ)とは、原料を酵母によりアルコール発酵させて作られた酒のことで
蒸留などの作業を経ずに、基本的にアルコール発酵させたままの状態で飲まれるものをいいます。
一般に、蒸留酒に比べアルコール度数は低くなります。
これは、アルコール発酵を行う微生物が、自らが作り出したアルコールによって
活動を阻害されてしまうためです。
次に、蒸留酒(じょうりゅうしゅ)とは、醸造酒を蒸留して作った酒で
別名 スピリッツ(spirits)とも呼ばれます。
基本的にはアルコール度数が高いものの、蒸留後に加水した場合でも
蒸留酒とされるので、アルコール度数を大きく落とすことも可能で、
世界各地に、地域に応じた様々な蒸留酒が存在します。
酵母によるアルコール発酵で作り出される醸造酒のアルコール度数は
16%~20%が限界であり、これ以上の濃度では酵母自身が死滅してしまいます。
そのためこれ以上度数を上げるにはエタノールの濃縮が必要になるが、
1気圧におけるエタノールの沸点は約78.325℃、水の沸点は約100℃と差があるので、
単純に加熱濃縮した場合はエタノールの方が気化しやすく、逆に度数が下がってしまいます。
そこで蒸発したエタノールの方を集めて濃縮する蒸留を行う必要があります。
醸造酒を蒸留器で加熱すると、沸点の低いエタノールが水よりも盛んに気化してきます。
この蒸気を集めて冷却することで液体に戻すと、元の醸造酒よりもエタノールが
濃縮されているため、アルコール度数の高い酒になります。
これが蒸留酒であり、気化せずに残った液体は蒸留残液と呼ばれます。
蒸留を繰り返すことでさらに高いアルコール度数を得ることが可能です。
ただし、共沸という現象により、蒸留ではアルコール度数96%までしか
度数を上げられない。
この度数の商品もスピリタスとして販売されています。
一般に、連続式蒸留器を用いた蒸留では、単式蒸留器を用いた蒸留を
何度も繰り返すことに相当する蒸留を行うことが多く蒸留を進ませると、
エタノール以外の成分の除去も進み、原料や発酵副産物に由来する風味は薄くなります。
クセを除くため、蒸留でアルコール濃度を高めた後に加水することもあります。
蒸留酒は貯蔵によって香りが変化します。
蒸留直後は飲用に適さない香りであることも多く、
通常は一定期間貯蔵し熟成させます。
熟成には金属容器や陶器が用いられることもあるが、熟成に木製の樽を用いて、
木に由来する香りや色をつけることもあります。
なお混成酒は、醸造酒・蒸留酒に果実や糖などを加えて造るお酒で、
梅酒やリキュール類が代表的です。
今回は、お酒の種類と製造方法を取り上げてみました。
次回、第二弾では、お酒のカロリーと健康についてご紹介いたします。
乞うご期待!
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