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2019年1月 6日 (日)

ヒートショック

皆様は「ヒートショック」という言葉を聞いたことが

ありますか?

ヒートショックとは急激な温度変化が身体に及ぼす

衝撃の事で、血圧の急変動、脈拍数の急増などの症状を

引き起こします。

高齢者や高血圧の方にとっては、心筋梗塞や脳血管障害などに

つながり、命取りになりかねません。

ヒートショックのメカニズムは、入浴行動に伴う血圧の変化と

密接に関連しています。

 

 ◆寒い脱衣場や浴室に入り、脱衣や身体を洗うなどして

 身体を動かすと血圧は急激に上昇します。

 

 ◆浴槽に入る時には熱い湯に触れ、さらに静水圧の影響で

 心臓の負担が大きくなり血圧は上昇します。しかし、

 湯につかっていると温熱効果で血流が良くなり、

 血圧は急激に下降します。

 

 ◆温まった身体で寒い脱衣場に戻り、着衣行動で身体を

 動かす事によって血圧は上昇します。その後、服を着て

 体温は保たれる為、血圧は下降しそのまま長時間持続します。

 

いずれの行動においても

浴室温度が低く居室や湯温との差が

大きいほどヒートショックが起こりやすくなります。

 

≪対策その1 温度差解消≫

ヒートショックを防ぐ為には湯温は低め(41℃以下)、

居室と浴室および浴室とお湯の温度差を少なくする事が

大切です。浴室の寒さを解消する為に、入浴前にお湯を

流す、また浴槽の蓋を取って湯気を立てる、浴室の床に

マットを敷くなどの工夫が必要です。

最近では、浴室暖房などの設備も多く取り入れられています。

 

≪対策その2 二番湯≫

「高齢者にさら湯はいけない」と昔から言われてきました。

家族が入浴した後の二番湯に入れば、温まった浴室で入浴

できる事から、高齢者の入浴事故を防ぐ事もできます。

ちなみに現代のお風呂では、他の家族が入浴した直後は

20℃程度の浴室温度で入浴する事ができます。

 

≪対策その3 半身浴≫

半身浴も効果的です。38℃~39℃のぬるめのお湯に、

みぞおちの下までつかり、20~30分間うっすら汗ばんで

くるまでじっくりと温まる入浴方法です。

心臓や肺を水圧の負担から守るので、高血圧の方や高齢者、

心臓や肺機能が弱い方に向いています。

さらに低めの湯温により副交感神経が優位に働き、

心身をリラックスさせ疲労や不眠の解消、冷え性、

足のむくみ、腰痛にも効果的です。

上半身がお湯から出ている為、浴室の温度を保つ事、

また水分補給を心がける事も忘れないようにしましょう。

 

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